公式連載

公式連載

2017年03月21日(火)

一細胞データ、一分子データ

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この新学術の公募研究に採用されたことをきっかけに幾つかの共同研究のお誘いを受け、色々と貴重な経験をさせていただいた。NGS解析を担当するものが多かったが、その中でもPARISデータの解析は興味深かった。PARISは、RNAのどの領域とどの領域が水素結合しステム形成するかを、ハイスループットに計測する。データを見ると、互いに矛盾するステム構造が沢山検出されることから、同じRNA分子であっても、細胞中でとる二次構造は様々であることがよくわかる。PARISデータは、他の多くのNGSデータと比べて、遺伝子レベルよりも情報が細かく一分子一分子の物理的存在が感じられるデータとなっている。

2017年03月07日(火)

恩師の言葉

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大学院時代の恩師から、言われた言葉を今でもよく覚えている。「遺伝学は観察から始まる。とにかく毎日マウスの世話をよくし、観察を続けなさい。どこに注目するか?そこから新しい発見ができるか?それが君の研究者としての能力であり、個性が出るところだ。」

2017年02月27日(月)

11年前のエレメント

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この4月から大阪大学に異動することになり、現在いろいろ準備中です。寂しいことに廣瀬さん、中川さんのいる北大からは離れることになってしまいました。

この領域のキーワードの一つが「エレメント」だと思います。自分が見つけたエレメントはいつになっても心に残っていると思います。先日、自分が11年前に見つけたエレメント(ただしアミノ酸配列)について、構造の論文が出たのを見つけあまりに感動したので、話はずれますがその話を。

2017年02月27日(月)

心に残る言葉

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この領域に入れてもらってからノンコーディングRNAの研究を始めたこともあって、この2年間は勝手の分からないことが数多くありました。出町柳駅から京都大学理学部へ講義に向かう途中、領域前半を振り返ってそのような失敗・不手際の数々をつらつら考えて歩いていたところ、とある小さな教会の看板に目が留まりました。それには次のような言葉が書いてありました。

「狭い門から入りなさい。滅びに通じる門は広く、その道も広々として、そこから入るものが多い。」
(マタイによる福音書7章13節)

2017年02月24日(金)

生殖phasiRNAの機能って?

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先日、所属するOISTで自身の研究を発表する機会をいただいた。発表を聞いてくださったTim Hunt氏に後ろから肩をポンとたたかれ“発表、良かったよ” と感想をいただいた。

イネの700種を超える生殖large intergenic non-coding RNAs (生殖lincRNAs) を介した21塩基長のphased small RNAs (phasiRNA) の話に、興味を持ってくださる方も多く、はじめて聞く方には受けは良いほうだと思う(自分でいうか)。しかし、しかし、、なのだ、、、

本領域の最後に、2年間を振り返るというテーマを頂きました。

僕は、lncRNA研究の日々とその際の様々な出会いについて、エッセーを書かせて頂きます。

2017年02月17日(金)

DAPALR = 脚?

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私はこの2年間、DAPALR と名付けたミジンコの性決定遺伝子 Dsx1 を制御する長鎖ノンコーディング RNA の解析を進めてきました。一昨年の春、公募班に参加させていただいたころ、ノックダウンや過剰発現で面白い表現型が出るものの、DAPALR の分子の実態については謎ばかりで、当時の箱根の火山状況のようにこの先どうなるのか先行きが不透明でした。本領域でたくさんいただいたアドバイスが本当に参考になり、おかげさまで少しずつですが実態が明らかなってきたように思います。今回は、最も印象に残っている研究成果について紹介いたします。

2017年02月10日(金)

予期しないことの連続

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私立大学の入試が立て込んでいるクソ忙しい時期に素敵なお題「領域前半を振り返って」というプレゼントをいただきました。でも、前半の総括というのであればこの時期しかないですね。

2年間を振り返ってみると予期しないことの連続でした。

2017年02月09日(木)

20年

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早いもので,私がこのライフサイエンスの分野に入って今年で20年です。

私は,元々修士まで化学を専攻してきて,1997年に鳥取大学の押村光雄先生のラボに大学院生として入学したのがライフサイエンス研究の始まりです。最初のテーマは学位論文でもあるゲノム刷り込み現象の制御機構の解明でした。その当時,哺乳類には100個程度の親由来特異的に遺伝子発現を呈するものがあって,どうもその制御にタンパク質をコードしないノンコーディングRNAなるものが何かしらの機能を持っているらしいという程度の認識でした。私は,学位論文の中で,LIT1と呼ばれる父性発現を呈するノンコーディングRNAを潰すと,周囲の本来発現することのなかった母性発現遺伝子の活性化を見出しました。今でこそ,LIT1lncRNAがヒストン修飾酵素群を周囲の母性発現遺伝子近傍にリクルートし,ヒストン修飾を変化させることでゲノム刷り込み現象を制御していると考えられていますが,大学院生であったあの頃の私はノンコーディングRNAがゲノム刷り込み制御に関与していることを示せ,とてもエキサイティングした覚えがあります。

2017年01月31日(火)

RNA結合タンパク質研究の今後

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 2年間、大変お世話になりました。沢山の新進気鋭の研究者と知り合うことができ、研究や仲間の広がりという意味では大変実り多い2年間でした。

 私が本領域に参加した頃には、PAR-CLIP法というRNA結合タンパク質の標的を網羅的に同定する手法をラボ内でできるようになって数年が経過した頃 でした。この領域の発展は目覚ましいものがあり、最初にHITS-CLIP法が発表されてから、PAR-CLIP法、iCLIP法と改変され、その後も hiCLIP法、eCLIP法と新たな解析法が発表されました。また、修飾を解析するmiCLIP法やRNA結合タンパク質を網羅的に同定するPAR- CL法などCLIP法を原点とした派生法も多く誕生しました。PAR-CL法を使った論文によると、ヒトには最大1,500個ものRNA結合タンパク質が 存在する可能性が示唆されています。その大方は標的も機能も定かではないものですので、私はこれらの論文を読んだ時に、次々機能未知のRNA結合タンパク 質にPAR-CLIPを行えば、当分の間飯の種には困らないのではないかと考えたものでした。   

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