2015年09月01日(火)

RNA2015に参加して

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東京大学 塩見研究室M2の大西遼と申します。私は現在、piRNAによる核内トランスポゾン転写抑制機構の解明にむけて日々研究を進めています。この度、当領域の短期フェローシップ制度を活用させていただき、アメリカ、ウィスコンシン州のマディソンにおいて開催されたRNA2015に参加させていただきました。大分時間が離れてしまいましたが、遅ればせながらご報告させていただきたいと思います。

 今回の学会参加は、私にとって初めての国際学会の参加であると同時に、初めての渡米でもありました。学会の場所についてはテレビでよく見るニューヨークの様なイメージを持っていたのですが、会場のウィスコンシン大学マディソン校は、ウィスコンシン州の中南部に位置するメンドータ湖畔にある湖と緑に囲まれたとても静かな場所でした。大学を少し離れた州議事堂周辺に行ってみると、今度は人通りが多く様々なお店が建ち並ぶ繁華街で、石けんばかり売っているお店やきれいな色のお酒を売っているお店、よくわからないガラクタの様な物を売っているお店など、時間さえあればもう少し歩き回って立ち寄ってみるのも楽しかったかもしれません。学会の期間は多少の雨は降ったものの非常に過ごしやすい気候で、時差ぼけさえ無ければとても快適に過ごせたことでしょう。

 学会は、主に、朝から夕方まで二会場で口頭発表とワークショップ、夜にはポスター発表という形式で行われました。その分野はリボソーム、スプライシング、ncRNAなど多岐にわたり、朝から晩まで盛りだくさんな内容でした。口頭発表は、自身の研究分野に近い内容のセッションでさえ多様な研究発表が有り、「知らないことがかなり有るなぁ・・・」と勉強不足を実感させられました。英語については、様々なお国から皆様いらっしゃっているためか、はたまた様々なしゃべり方の人がいるためか、発表ごとにも聞き取りやすさが大分違いました。ですが、聞きやすい発表では、すんなりと内容が頭に入り、面白く聞くことが出来ました。データーの見せ方など発表者の方々から学ぶところも多く有りました。今後も様々な英語を聞いて耳を慣らして行く必要性を感じます。一方、ポスターセッションはお酒を楽しみながらの和気あいあいといった雰囲気で夜遅くまで議論が繰り広げられていました(中にはだいぶ酔っぱらわれている方も・・・)。私のポスターにも何人もの方々が来てくださり、興味を持って聞いてくださったのは非常に嬉しく思いました。英語で内容を説明することについては大分心配していたのですが、向こうが会話をリードしてくださったこともあり、私の拙い英語でも、うまく脳内補完して解釈していただけたようで、楽しくディスカッションすることが出来ました。その他にも、アメリカでお仕事をされている日本人のポスドクの方もいらっしゃったので、研究内容の議論とともに、キャリアのお話などもさせていただくこともできました。

 今回のRNA2015では、自分が進めている研究に対する自信や、不足している点など、自分の中に様々な発見が有り、お陰様で非常に有意義な学会となりました。ご支援くださった皆様に心より感謝申し上げます。今後この経験を糧に、より良い成果を出し、更なる日本における研究の発展に貢献するべく努力していきたいと思っております。また今後ともよろしくお願いいたします。

 

 大西 遼

大西 遼

東京大学大学院医学系研究科生物科学専攻RNA生物学研究室

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