2017年02月13日(月)

サンフランシスコとベイエリア

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公募班で、東京大学秋山研助教の谷上です。

今年2度目の若手支援制度を利用し、アメリカの最先端都市サンフランシスコで開かれた、ASCB 2016 (The American Society for Cell Biology 2016) に参加し、ポスター発表をしてきました。学会とベイエリアの様子をレポートします。

学会は2016年12月3日から7日まで開かれました。昨年度参加したAACR (American Association for Cancer Research) 分科会 では、『ncRNAと癌』、今年度の初めに参加させて頂いたAACR annual meeting 2016 では『癌』と、研究会のテーマが大きくファジーになっていく過程で、発表内容をいかに修正・アダプトさせるかが今後の反省点でした。今回は、別の観点から研究会に参加したいと考え、細胞生物学をメインテーマにした学会を選択させて頂きました。ポスター会場では、大小様々な顕微鏡写真がキレイに配置されたポスターが多数を占め、分子生物学とは少し違う雰囲気を感じることが出来ました。その中で、4日の午後にポスター発表をさせて頂きました、基礎的な分野の学会であったことから、比較的きちんと研究紹介が行えたのではないかと思います。

セッションの方ですが、主に細胞内コミュニティがどうなっているかを焦点に、細胞強度やオルガネラ組織、核内構造体という観点からの研究が紹介されました。それぞれの発表は日本で見られるものよりもレベルが高いものでしたが、長鎖ノンコーディングRNAについてはあまり触れられることはなく、少し残念に感じました。AACRでは臨床応用研究をメイントピックに据えていましたが、ASCBはより基礎的な発表内容でした。

今回で3回目の学会参加ですが、恒例の街レポートです。

日本からサンフランシスコ国際空港までは直行便が一日何便か出ており、また西海岸であることから比較的楽なスケジュールで向かうことが出来ます。空港から会場であるMoscone CenterがあるPowell streen駅へは、BART (http://www.bart.gov/) に乗って向かいます。サンフランシスコの中心街に降り立ちますが、方向を間違えて少し歩くと、途端に不穏な雰囲気を醸し出すストリートに出てしまいますので注意が必要です。ダウンタウンには、観光地やショッピングモールだけでなく、銀行や保険会社などが入った高層ビルが沢山あり、ビジネスマン風の方々が颯爽と歩いています。海の方に出ると、ベイブリッジがあり、ジョギングやホバークラフトで移動する人たちが多数います。また少し歩くと、AT&Tパークを見ることが出来、ベースボール好きにはたまらないかもしれません。また、ベイエリアのスポーツといえば、ベースボールだけでなくバスケットボールも盛んで、ゴールデンステートウォーリアーズの本拠地でもあります。現在全米1、2を争うこのチームは、試合だけでなく練習風景から楽しむことが出来、アメリカンスポーツの醍醐味を味わうことが出来ます。

また、ベイエリアにはいくつもの大学や世界的企業があり、サンフランシスコからCaltrain (http://www.caltrain.com/)やウーバー (https://www.uber.com/ja-JP/cities/san-francisco/) を利用して行くことが出来ます。UCバークレーは、ベイブリッジを挟んだオークランド側にあり、非常に歴史のある重厚な雰囲気があります。CaltrainのSan Francisco駅付近にあるMission BayエリアにはUCSFがあり、UCバークレーと比べてモダンな雰囲気を醸し出しています。また、サンフランシスコからCaltrainに乗って約1時間ほどにあるPalo Altoで降りると、スタンフォード大学に行くことが出来ます。スタンフォード大学は非常に広く、空はすかっと青く、気温も非常に温暖です。図書館は何十もあり、中にはショッピングセンターや聖堂なんかもあります。また、近くにはGoogle, Facebook, appleなどあり、様々なテックカンパニーの起業が盛んに行われています。また、Google 社の中では、今流行の自動運転車が走っています。Palo Altoは、田舎であることを除けば、非常に良い勉強環境なのではないかと思います。

最後になりますが、旅費、参加費をサポートしていただいた本領域に感謝を申し上げます。また、煩雑な事務処理を担当してくださった高橋様にも厚く御礼を申し上げます。

谷上 賢瑞

東京大学 分子細胞生物学研究所 助教
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