2018年12月04日(火)

25th Tokyo RNA Club レポート (1)

投稿者: 栗原美寿々

基礎生物学研究所、宮成研で学振PDをしております栗原美寿々です。12/1に東大、小柴ホールで行われたTokyo RNA Clubにて発表をさせて頂きました。私は核内構造体の1つであるPML bodyによる遺伝子転写制御について研究を行っています。noncoding RNAとはあまり関わりのない研究をしていますが、幸運にも発表の機会を与えて頂きました。壮々たる先生がたに混じっての発表は私にとってとても貴重な経験になりました。

Tokyo RNA Club 25thは海外からの有名研究者6名と国内の若手3名による発表から構成されていました。どの発表もとても刺激的で興味をそそられるものばかりでした。私は学生時代にnoncoding RNAの研究に関わっていたので、RNA尽くしの今回のmeetingはとても楽しく、時間はあっとう間に過ぎてしまいました。数多くの興味深い発表の中でも、特にSimon Albertiさん(Max Planck Institute of Molecular Cell Biology and Genetics)によるDed1というタンパク質にRNAを加えるとdropletを形成し、低pHや高温条件下でタンパク質の変性を防ぐというのは驚きで、生物って本当にすごい!と感じさせられました。私はこれまでずっと転写制御に関する研究を行ってきたので、どうしてもRNAやDNAの”配列情報”がどう機能しているかに注目してしまうのですが、”物質”としての機能も非常に興味深いと感じました。また、Daniel Limさん(University of California)によるゲノムワイドに機能的なlncRNAを見つけ、その機能を詳細に解析するという研究は、学生時代に自ら見つけたlncRNAの機能を必死に見出そうとしていた自分自身を思い出すと同時に、丁寧な仕事に感銘を受けました。また、何でも徹底的にやることが大切なのだなと感じさせられました。

今回のmeetingは私にとって初めての英語での口頭発表だったので、とても緊張しましたが、たくさん練習を重ねたおかげで何とか乗り切ることができました。今は少しホッとしております。meetingの前に行った昼食会では、ガチガチに緊張する私に対し皆さんとても気さくに話かけて下さり、とても楽しく貴重な時間を過ごすことができました。この場を借りて、今回発表の機会を下さった廣瀬先生を初め、関係者の方々に深く感謝を申し上げます。

基礎生物学研究所 栗原美寿々

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