作業中に、ピンセットをうっかり落として、先が曲がってしまったり、注文しようとすると廃盤になっていたりと、なかなかお気に入りの極細ピンセットに出会うことができなかったりしますが、この愛用している針は、8年前に購入して以来、先が曲がることもなく、ピンセットよりも細い先で、良い案配にサンプリングをサポートしてくれます。東京に出張にいった際、都内最大クラス(?!) の手芸専門店ユザワヤで、当時、一番先の細い針(クローバー株式会社ビーズ針(超極細針) 太さ0.41mm) を購入しました。
先月、超解像顕微鏡技術講習会に参加させていただいた折、待ち時間中、サンプリングの話になりました。ミジンコのサンプリング(解剖だったかな) に、一番細いムシピンを使用されているとのこと、粘菌を切断するには、人毛を使用している等のお話をうかがい、サンプリングにおすすめmy道具が、もっと存在するのではと思ったひとときでした。技術講習会では、中川さんに、凍結切片の作成過程をみせていただいたりと、プラスα付きの大変、実り多き講習会でした。
で、その0.4mmの葯から、RNAを抽出するわけですが、TRIZOL® Reagent (Thermo Fisher Scientific) とDirect-Zol RNA MiniPrep (ZYMO RESEARCH)を使用して、DNase I処理を含めたtotal RNA抽出を行っています。粉砕したサンプルにTRIZOL溶液を加えた後、サンプル溶液をアプライしたカラム上でDNase I処理し、カラム洗浄後、total RNAを抽出します。少量サンプルを扱うため、カラムの使用を避けたり、RNA抽出中にDNase I処理を行うキットでは、DNase I処理が不十分だったりと、最近まで、TRIZOL によるtotal RNA抽出した後に、DNase I処理 & フェノクロ+エタ沈…と、学生からのプロトコールで行っていました(汗)。 “Direct-Zol RNA MiniPrep” は、カラムを使用しますが、収率もよく(TRIZOLを使用するからなのか)、DNase Iの効果もあり、気にいっています。時期•組織特異的なサンプルなど少量サンプルを扱っている方に、また、TRIZOL (or ISOGEN) を使用されている方に、おすすめかもしれません(1細胞からRNAを抽出する時代なので、もっとおすすめの方法は、たくさんあると思うのですが)。