2016年10月28日(金)

第3回ネオタクソノミ班会議@北広島

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秋も深まり一気に冬に突入した感もある北海道は北広島で、新学術ネオタクソノミ第3回班会議が開催されました(10/24-25)。

研究の現場というのはえてして分野としてはとんがっているので、自分自身では日常的にすごいすごい!面白い!といくら思っていても、向こう三軒両隣の隣人の分野の人ですら、はあぁ?と大あくびをつかれるのがオチ、というのはよくあることです。ところがところが、班会議というのはまさに、(行ったことはないですが)オタクの聖地というかコミックライブというか、朝から晩まで話を聞いていても飽きない疲れないあくびも出ない。少々飲み過ぎでも寝不足でもリゲインを注入した時任三郎のように24時間働きたくなる気分になってしまうのが不思議なところです。

今回の班会議も、as always、ええっ!とひっくり返りたくなるような話が満載。論文になっていない話ばかりなので詳細が書けないのが残念ですが、この分野の奥深さを感じた次第です。個人的には、領域に参加されている、特に公募班の班員の方々のオリジナルのncRNA遺伝子が、機能的にも、分子的にも、かなりsolidな証拠を得てその存在感をまざまざと見せつけ輝きを放っているところに強い衝撃を受けました。正直なところ、「面白い」ncRNA遺伝子なんてそんなに数はないだろう、大きな金脈はここにはないのかもしれない、などと思った時期もあったのですが、それは単なる己の努力不足であったということをつくづく思い知らされたような気がします。「石油の残存量は、どれだけ存在するかではなく、どれだけ本気で掘ろうとするかで決まる」、という話と、通じるものがあるかもしれません。それをとことん掘り下げている人がいるからまた。影山さん、「隠し玉」凄すぎます。

とはいえ、面白そうなncRNA遺伝子が次々とリストアップされていても、それぞれがファミリー分子から構成される「タクソン」を作っているかどうかは、現時点では全くの謎です。ぼっち飯は嫌いではない、いやむしろ好きという人だっていますから、タクソンを作らないncRNA遺伝子があればそれはそれで我が意を得たりみたいなところもあるのですが、やはり一人よりも二人、1+1は2よりもっとですよと、結婚式のスピーチみたいなことをいつかどこかで語りたいものです。

とても楽しく充実した班会議。廣瀬研の方々、特に、完璧な運営で支えてくださった事務局の高橋さんと田畑さん、本当にありがとうございました。引き続き、ポスドクの視点からのレポート、大野研の堀川さん、お願いします!

中川 真一

北海道大学 薬学研究院 教授
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