2018年01月15日(月)

ゆくラボくるラボ

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 みなさま明けましておめでとうございます。東京大学 分子細胞生物学研究所の三嶋です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。すでにご存知の方もおられますが、4月から所属が変わることになりました。ラボ立ち上げからのスタートですので、その準備や対応がゆっくりながら進んでおり、いつになく落ち着かない年末年始でした。これまでのラボ引越しや立ち上げの経験を生かして(前回の投稿などなど)なるべく早く研究環境を整え、領域の推進に貢献したいと思います。

 これまでの自分の経験を振り返ると、学生、ポスドク、PIの身分に関わらず、ラボを移るというのは人生の一大イベントでした。新しい環境への期待で胸が高鳴る一方、引越作業自体は心身ともに負担が大きいですし、研究を一時中断せねばならないことへの焦りもあります。毎回「もうラボの引越しはしたくない」と思う訳ですが、この引越し作業、研究を客観的に見直す非常に良い機会だと感じています。まず引越前後は余計な実験をする時間がなくなりますので、実験に明確に優先順序をつけることになります。またモデル生物を使っていると、輸送の手間や費用を減らすために系統の必要性をよく検討しなければなりません。こうして生産性が見込めないプロジェクトはバシッと取り止めになり、ぼんやりしていたプロジェクトの方向性がはっきりします。一時期流行った断捨離ですね。引越による強制的な選択圧のおかげで、定期的かつ合理的に研究のスリム化ができているわけです。「そんなこと普段からやっておけ」と言われればそれまでですが、とにかく今年はスリムになった体制でフットワーク軽く研究を進めて行くつもりです。どうぞよろしくお願いいたします。

三嶋 雄一郎

京都産業大学 総合生命科学部 生命システム学科 准教授
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