2015年05月25日(月)

気がつけば粘菌

投稿者:

皆様はじめまして、公募班で参加させていただくことになった東邦大学の川田です。生まれも育ちも北海道の生粋の道産子のため、これからの季節が苦手です。

私はRNAの専門家ではありませんので、この公募に採用されて良かったのかどうか未だに自分でも分かりませんが、そこは専門家勢揃いの皆様のご助言を仰ぎながら進めていきたいと思います。微力ですがこれから2年間どうぞ宜しくお願い致します。

東邦大学の本部は東京都大田区大森の地にありますが、我々がいる習志野キャンパスは千葉県船橋市にあります。船橋市にあるのに何故か習志野キャンパスです。ここにポストを得たのは15年くらい前で、その前は6年半ほどイギリスにいました。イギリスにいる時から細胞性粘菌という微生物を材料に扱っていますが、この生き物との関わりはもっと前からになります。

大学院を修了し、学位を得るまでは植物を使って転写因子の解析をしていて、いわば転写屋さんでした。同じラボには当時から細胞性粘菌を扱っている院 生もいましたので、材料としては割と慣れ親しんでいたものでした。基生研に職員として移った先でも、高等植物と細胞性粘菌の両方を扱っているラボでした。 当時の所長であった竹内郁男先生が招いたJeffrey G. Williams博士の研究内容や人柄、研究姿勢などに感銘し、細胞性粘菌からも転写因子をクローン化してやろうと思い立ち、イギリスに留学させてもらう ことにしました。

しかし、この転写因子の精製は困難を極め、気がつけば5年近くの歳月を費やしてしまっていました。その後、対応する遺伝子 をクローン化したところSTAT(STATa)であることがわかりましたが、ゲノム配列が解読されていない当時、細胞性粘菌のような生き物がSH2ドメイ ンを持つということを発見した時、丁度Blast検索にかけて結果が出て来た時、隣のラボのボスとかもやってきて大騒ぎしたことを思い出します。

そ れ以来、ずっと同じ転写因子と関わり続けております。「STATaはお前がクローン化したのだから、お前がプロジェクトとして持って帰って発展させてく れ」というWilliams教授の親心?は非常に有り難かったです。ラボを持って少ないながらもいつもよく働く大学院生に恵まれ、博士課程の大学院生が STATaのサプレッサーとしてクローン化したものが、今回応募させていただいたdutAというlincRNAでした。

それをどう発展させるかについてアイデアはいろいろとありましたが、技術はありませんでした。しかし、昨年の四月に村本哲哉さんに講師として着任していただきそれが可能となりました。今回も連携研究者として参画してもらいアドバイスを頂いています。

な お、6月の班会議ですが私は学生実習のため参加できません。非常に残念ですが皆様にお目にかかるのが遅くなってしまいます。時間が許せば、RNAの集まり を見つけては参加してご挨拶をしたいと思いますので、その時には是非宜しくお願い致します。班会議には村本さんが代理で参加いたしますので、何卒宜しくお 願い致します

川田 健文

東邦大学 理学部生物学科 教授
▶ プロフィールはこちら

このカテゴリをもっと見る « 模型少年 計算機とRNAをつなぐには »

コメントする

コメントはどなたでも歓迎します。メンバーの方はログインしてからコメントして下さい。

ブログアーカイブ

ログイン

サイト内検索