2017年02月17日(金)

DAPALR = 脚?

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腹側から見たミジンコです。一つ目に見えますが、ほくろのような小さい目もあります。 腹側から見たミジンコです。一つ目に見えますが、ほくろのような小さい目もあります。

私はこの2年間、DAPALR と名付けたミジンコの性決定遺伝子 Dsx1 を制御する長鎖ノンコーディング RNA の解析を進めてきました。一昨年の春、公募班に参加させていただいたころ、ノックダウンや過剰発現で面白い表現型が出るものの、DAPALR の分子の実態については謎ばかりで、当時の箱根の火山状況のようにこの先どうなるのか先行きが不透明でした。本領域でたくさんいただいたアドバイスが本当に参考になり、おかげさまで少しずつですが実態が明らかなってきたように思います。今回は、最も印象に残っている研究成果について紹介いたします。

難しくもあり、面白いのは DAPALR が DSX1 の転写開始点の上流からDSX1 と同じ向きで転写されていることです。ただ、DAPALR が Dsx1 の coding region まで転写されているとただの coding RNA となってしまうというハイリスク。。。coding region の前で止まっていることを示唆するデータは得ていたものの、ハイリターンを期待して改めて決めきれていなかった 3’ 末端の決定に取り掛かりました。が、これが難航し、、、北野天満宮で神頼みをしたりもして、、、詳細は省きますが、なんとかかんとか特異的な断片を増やすことに成功!恐る恐るシーケンスを確認すると、coding region の前で止まっていました!!こんなに嬉しい 3’ RACE の結果ははじめてです。また、廣瀬先生にアドバイスをいただいて配列を調べてみると、DAPALR はこれまでに例のないプロセシングを受けている可能性もでてきて、予想外の嬉しいこともありました(詳細は、論文発表で、、、)。

領域班会議で同部屋で鈴木先生とご一緒させていただいたこと、中川先生にin situ の技術指導を受けたこと、堀家先生にミジンコに興味を持っていただいたことをはじめ、ネオタクソノミがきっかけで、領域会議だけでなく、技術講習会、また RNA 関連の学会等で色々な方と話をする機会があり、大変勉強になり、また刺激を受けました。2年間本当にありがとうございました。

2年前は Google で検索すると、台湾の原住民、卑南族の南王グループが使う「脚」を意味する単語にしかヒットしなかった DAPALR ですが、おかげさまでネオタクソノミのページに最初にヒットするようになりました。今後も DAPALR といえば noncoding となるように研究を発展させていきたいと思いますので、引き続きご指導のほどよろしくお願いいたします。  

加藤 泰彦

大阪大学 大学院工学研究科 助教
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