卒業後、次はヒトをモデルに研究を行いたいと思い、大腸がんをメインにした現研究室(秋山研)の門を叩きました。修士・博士の5年間でショウジョウバエを対象にしたArmadillo (ヒトではbeta-catenin) 結合タンパク質Sunspotの研究、ヒト大腸がんを対象にしたp53の転写制御の研究などを行ってきました。
博士号取得後、次は全く違うことをやりたいと思い、当時はまだ最先端だった次世代シークエンサーを用いたRNA-seq解析に手を出しました。その時既に理研の林崎先生らの発表によりRNAワールドの存在は知られていましたが、自分で得たデータからも多数の非コード領域からRNAが転写されていることに気付き、この中に宝が埋まっているかもしれないと思いました。これらの多数存在する未知のncRNA群の機能解析ならまだ誰も手を出してないかなと考え、lncRNA業界に手を染めました。
実際研究を始めてみると良く分からないことばかりなので、研究を始めた当初は知り合いを通じて産総研時代の廣瀬先生のところで行われていたjournal clubに遠征していろんなことを教わりました。今は同じ分生研の泊さんのjournal clubに遠征しています。
現在まで特に、lncRNA結合タンパク質の同定をメインに研究を行ってきました。今後は、既存の分子生物学とNGS、MSを組み合わせながらlncRNAの機能解析を行いたいと思っています。
これから2年間、宜しくお願い致します。