泊 幸秀

泊 幸秀

東京大学 定量生命科学研究所 教授
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このような経緯で、「人狼ゲーム/汝は人狼なりや? (Are You a Werewolf?)」にインスパイアされ、ラボミーティングのためのオリジナルゲーム「汝は王なりや? (Are You a King?)」(仮称) を考えた。

▶ 基本ルール
カードを引いて、ランダムに赤・黒2チームに分かれる。それぞれのチームには、「王」が1人いるが、それが誰なのかは分からない。「王」は、ミーティング中のどこかで、必ず1度は質問をしなければならない。最後に、それぞれのチーム内で相談し、相手チームの「王」が誰なのかを予想する。相手チームの「王」を当てたチームが勝ち。

2019年01月18日(金)

ラボミーティング

他の人も書いておられるように、自分自身は5年前と比べてさほど変化したようには感じない。しかし研究室としては、メンバーの入れ替わりや、多様な実験手法の導入、新しい研究テーマの方向性など、常に大きく変化している。また、メールよりも気軽にやりとりができるSlackや、スプレッドシートをはじめとするGoogleのG Suiteなど、日々の作業を効率化・自動化できるようなあれこれやのしくみも、ここ数年の間で色々と取り入れてきた。

MicroRNAs (miRNAs) are loaded into the Argonaute subfamily of proteins (AGO) to form an effector complex that silences target genes. Empty but not miRNA-loaded AGO is selectively degraded across species. However, the mechanism and biological significance of selective AGO degradation remain unclear. We discovered a RING-type E3 ubiquitin ligase we named Iruka (Iru), which selectively ubiquitinates the empty form of Drosophila Ago1 to trigger its degradation. Iru preferentially binds empty Ago1 and ubiquitinates Lys514 in the L2 linker, which is predicted to be inaccessible in the miRNA-loaded state. Depletion of Iru results in global impairment of miRNA-mediated silencing of target genes and in the accumulation of aberrant Ago1 that is dysfunctional for canonical protein-protein interactions and miRNA loading. Our findings reveal a sophisticated mechanism for the selective degradation of empty AGO that underlies a quality control process to ensure AGO function.

Loading of small RNAs into Argonaute, the core protein in RNA silencing, requires the Hsp70/Hsp90 chaperone machinery. This machinery also activates many other clients, including steroid hormone receptors and kinases, but how their structures change during chaperone-dependent activation remains unclear. Here, we utilized single-molecule Förster resonance energy transfer (smFRET) to probe the conformational changes of Drosophila Ago2 mediated by the chaperone machinery. We found that empty Ago2 exists in various closed conformations. The Hsp70 system (Hsp40 and Hsp70) and the Hsp90 system (Hop, Hsp90, and p23) together render Ago2 into an open, active form. The Hsp70 system, but not the Hsp90 system alone, is sufficient for Ago2 to partially populate the open form. Instead, the Hsp90 system is required to extend the dwell time of Ago2 in the open state, which must be transiently primed by the Hsp70 system. Our data uncover distinct and coordinated actions of the chaperone machinery, where the Hsp70 system expands the structural ensembles of Ago2 and the Hsp90 system captures and stabilizes the active form.

2018年01月04日(木)

科学は世界だ

2017年も、あっという間に過ぎてしまいました。去年は、国際RNA Society Meetingのオーガナイザーを仰せつかったこともあり、2度のプラハ訪問をはじめ、海外出張の多い年でした。特に5月は、トロント(カナダ) ⇒ バルバドス(カリブ海の島) ⇒ 釜山(韓国) ⇒ ジュネーブ(スイス) ⇒ プラハ(チェコ)と、人生で最も多くの国を訪れた1ヶ月でしたが、その間に舞子で開催された本領域の領域会議もはさまって、研究室や家にいることがほとんどありませんでした。もともと時差には弱い体質なので、5月は常に眠いままの状態で過ごしましたが、それでも様々な国で様々な研究者と交流して議論を深めることは、何にも代えがたく貴重であると感じています。

2021年3月22日 追記: PubMedが新しくなりRSSの仕様が変更されたことにともない、スクリプトが動かなくなっていましたので、一部加筆修正しました。ただし付け焼き刃的な対策なので、いつかまた動かなくなってしまうかもしれません。

さらに追記: Slackの仕様も変わり、Legacy Tokenが新規発行できなくなっていますので、下記の方法では、新たに設定することができません。が、ありがたいことに、SlackおよびPubMedの仕様変更に合わせて改造してくださった方がいらっしゃるようです。今後はそちらをご活用下さい!

皆さん、日々山のように出版され続ける新しい論文をどうやってチェックしていますか? PubMedにはRSSフィードの機能があるので、ある条件で検索した結果を自動的に配信させることができるのですが、一番知りたい情報である「タイトル」「著者」「雑誌名」の3つをいい感じで一覧表示できるRSSリーダーが見つかりません(昔はSafariに付いていたRSSリーダーやGoogle謹製のRSSリーダーが結構良かったのですが、いつの間にかそれらは無くなってしまいました)。そこで、みんな大好きSlackにPubMedのRSSフィードを自動的に流すことにしてみました。

2017年07月15日(土)

研究室の10年

今から10年前の2007年というと、私の研究室がちょうど立ち上がったばかりの頃である。4月から研究室に加わってくれたポスドクの川俣さん、大学院生の岩崎さん、秘書の丸山さんと私という4人体制で、規模は小さいながらも密度の濃い研究が始まりつつあった。とはいっても、当時のメールを読み返してみると、研究所の新人歓迎会でやる出し物のために、ピタゴラスイッチという番組内でやっていた「アルゴリズム行進」を替え歌にして体操しようということになり、カラオケを宅録で作って研究室で皆で歌を重ね録りしてみたり、隣の研究室から「人数が少なくて寂しいでしょうから良かったら一緒にどうですか」と研究室旅行に誘っていただき、山形まで交代で運転しながら出かけたりと、なかなか楽しそうな日々を過ごしていたらしい。

2017年01月19日(木)

多田隈さん

多田隈さんトリビアその1: 多田隈さんは一分子イメージングの専門家である。

多田隈さんと最初にお会いしたのは2009年の5月。研究室の中でRNAサイレンシングまわりの生化学系が色々と立ち上がりつつあった中、一分子イメージングを使って何か面白いことができないだろうか、という漠然とした興味をもち、柏の上田卓也先生・田口英樹先生の研究室(当時)に出かけていった時であった。雑多なアイデアを出し合い、話はとても盛り上がったものの、具体的に何をどう進めるのが良いかということに結論は出ず、とりあえずタンパク質に蛍光色素を導入するためのプラスミドを分注してもらって帰ってきた。

2016年06月20日(月)

研究室をHackする

長尾さんの自己紹介の中に「生命科学のバックグラウンドは染色体なのですが、本当のバックグラウンドは、パソコン少年です。」とありましたが、私も長尾さんと同じ様に、小学校2年生の時にMSXという8ビットパソコンを買ってもらって以来、かれこれ30年以上パソコンをいじり続けているオタクの一人です。大学に入って真っ先にやったことは、あこがれの秋葉原に行ってパーツを買って自作PC (DOS/V互換機)を組み上げることでした。研究室に配属されてからも、当時助手でいらっしゃった鈴木さんのMSの解析用のパソコンを、秋葉原と研究室を自転車で往復しながらセットアップしたり、研究室のメールサーバー等を運用管理したりしていました。そんな私ですが、今のところ、なぜか(?)研究そのものにはあまりコンピュータを活用できていません。専らやっていることと言えば、研究室のコンピュータまわりの環境を整えて、研究室のメンバーに便利に使ってもらうことです。特に最近はまっているのが、Google Apps Script (GAS)Slackという無料のネットワークサービスです。

PIWI-interacting RNAs (piRNAs) play a crucial role in transposon silencing in animal germ cells. In piRNA biogenesis, single-stranded piRNA intermediates are loaded into PIWI-clade proteins and cleaved by Zucchini/MitoPLD, yielding precursor piRNAs (pre-piRNAs). Pre-piRNAs that are longer than the mature piRNA length are then trimmed at their 3′ ends. Although recent studies implicated the Tudor domain protein Papi/Tdrkh in pre-piRNA trimming, the identity of Trimmer and its relationship with Papi/Tdrkh remain unknown. Here, we identified PNLDC1, an uncharacterized 3′-5′ exonuclease, as Trimmer in silkworms. Trimmer is enriched in the mitochondrial fraction and binds to Papi/Tdrkh. Depletion of Trimmer and Papi/Tdrkh additively inhibits trimming, causing accumulation of ∼35–40-nt pre-piRNAs that are impaired for target cleavage and prone to degradation. Our results highlight the cooperative action of Trimmer and Papi/Tdrkh in piRNA maturation.

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