公式連載

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2014年11月01日(土)

意識の再構成

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岡山の兼業農家の長男として生まれ育って、半ば強制的に地元の大学にいかされ、高校生のころからの夢だった”意識”の研究なんて夢のまた夢として諦めるしかないのかなと、自分の無力さを棚にあげ、学業的にも自暴自棄(?)になり、それでも諦めきれずに、地元で整形外科医を志したのは、手術のあと颯爽と飲みにいかれる先輩達の姿と中途半端な上司がいないという、あっぱれ秋晴れのような整形外科医局の雰囲気に一抹の望みをかけたからです。
2014年10月24日(金)

Suppressor tRNA

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昭和54年、西暦でいえば1979年、私は京都大学理学部の3回生であった。当時体育会系の少林寺拳法部に所属しており、日々考えていたことといえば、いかにうまく人をどつくか、いかに楽に単位を取るかといったところであり、サイエンスの世界からは程遠いところにいた。
2014年10月18日(土)

蛍光1分子観察

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紆余曲折な研究人生を歩んできたのですが、初めてRNAに関わった仕事を紹介したいと思います。

博士課程のテーマの一環として取組んだのが、細胞内におけるmRNAの蛍光1分子観察でした。当時は、阪大の柳田敏雄研で師匠の船津隆先生を中心として、水溶液中の蛍光1分子観察が試験管内(顕微鏡下の観察チャンバー内)で、世界で初めて成功し、1分子生理学の黎明期でした。次は、細胞内、という事で、新設の船津研では、試験管内におけるシャペロニンGroELの蛍光1分子観察(当時:東工大の吉田賢右先生、田口英樹先生との共同研究)と平行して取組んでいました。研究室の立上をしつつ、新規テーマ2つの立上という事で(シャペロニンの方は当時4年生だった上野太郎さんと一緒に立上)、てんやわんやしていた記憶があります。

2014年10月11日(土)

顕微鏡

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私の父は高校教師で物理と地学が専門です。山や川に遊びに行っては、石を割って、これは、砂岩だとか、花崗岩だとか、この地形はどうのこうの、と必ず解説してくれました。夜空を見上げては、星座や一等星の名前を教えてくれたり。なので、物心がついたころには自然と科学に興味を持ちました。なんで?どうして?と聞くととても丁寧に教えてくれる父親で、おかげで子供のころはいろんなものに興味を持ちました。自宅から父の高校までは、30 kmぐらいあるんですが、夏休みには父と兄と三人でよくサイクリン グで行きました。父の理科室にはいろんなものがあって、とっても刺激的でしたね。よくテレビででんじろうさんがやってくれるような、静電気を発生させる装置や、レーザー光線を出す装置とか、金属ナトリウムを燃やしたり、簡単な化学実験もやってくれました。いまでも鮮明に覚えてますね。

2014年10月06日(月)

偶然

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今でこそ、私はしれっと「RNAの専門家」のような顔をしていますが、私とRNA研究との出会いは、ほぼ偶然と言えるものでした。私のいた学科では、学部4年生時の研究室配属に教員は介在せず、学生の間だけで決めることになっていたのですが、当然、研究室によって希望者が多かったり少なかったりするので調整が必要になります。私達の学年では、長時間の議論の結果、(こともあろうか?)希望者が定員を超える場合にはトランプを引いて、出た数字が少ない者から順に配属できるという方式を採用することになりました。

2014年10月02日(木)

連載始まります!!

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新学術ネオタクソノミ班員によるリレーエッセー【私の最初の研究テーマ】始まります。

研究者はお茶目な方々が多いような気がします。あの人も、この人も、、、
味わい深いエッセーシリーズ、是非お楽しみください。トップバッターは勿論この人。領域代表の廣瀬さんです!
2014年10月02日(木)

「生」という実感

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昆虫少年期を経て、野鳥を追いかける幾分根暗な青年期をむかえていた私は、植物の形態形成遺伝子の解明に取り組まれていた内宮博文先生のラボで卒業研究をしました。当時は、まだDNAを扱うこと自体がトレンドであり、エッペンチューブとピペットマンを握ってのベンチワーク、クローニングやハイブリダイゼーションといった実験がファッショナブルに見えました。自分もそうした研究ができることを夢見ていたのです。しかし勇んで研究室に入った私に与えられたのは、植物の種でした。

2014年09月04日(木)

愛情の問題です

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大学に入学して最初に遭遇したカルチャーショックは、教養の動物分類学の授業でした。壇上で無表情に講義をしていたのは、「ヒモムシ」の専門家として知る人ぞ知る著名な先生だったそうですが、その授業がすごかった。奇天烈な海産無脊椎動物の発生過程をひたすら黒板にスケッチしつつ、時折つぶやくようになにやら解説してくれるのですが、その聞き慣れない英語(ドイツ語だったかも?)の専門用語が全く解読不能で、もはやお経に近い感覚でした。

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