新学術領域研究「ノンコーディング RNA ネオタクソノミ」の公式ブログです。コメントはどなたでも歓迎します。
4.5S RNAH(以降4.5SH)という一目無機質なこの名前。その名の通りSは沈降係数スベトベリのS。Hは、4.5Sの沈降係数を持つRNAをアガロースゲルで展開したらバンドが幾つか見えて、順番に一郎、二郎、三郎ならぬ、A, B, C, ....と名前をつけて行って、8番目の兄弟ということでH。ということらしいですが、HはこのRNAの配列を決定された原田文夫先生の名前のHとかいう噂も、、、ともあれ、このRNAが同定されたのはなんと1980年。DNAクローニング技術が一般的に広く普及する以前の話です。32Pラベルされているとはいえクローニングしなくても電気泳動で分離すればバンドが見えてしまうわけですから、発現量の多さが分かるというものです。シークエンスの決定も今ではなかなか想像できないですが、このRNAを精製してきて、RNaseA(C or Uの3'を切断)もしくはRNaseT1(Gの3'を切断)で切断した断片を二次元ペーパークロマトで展開してフィンガープリントを作成。それぞれのスポットを様々なRNaseで分解して塩基組成と末端配列からフラグメントの配列を予測。さらに部分分解を用いてフラグメントをアラインメント。気の遠くなるようなベンチの作業とデスクでのパズルのピースの組み合わせを経て決定された配列は1980年のNARに発表されています(Harada and Kato, NAR 8, p1273- (1980))。potential functionについての洞察は示唆に富み、とてもエレガントな論文です。
我々とこの4.5SHの出会いは、多くの劇的な恋がいつもそうであるように、まさに偶然と勘違いから始まりました。
みなさん、ハレー彗星って知ってますか?
明るくて長い尾があって肉眼でも見える立派なほうき星です。76年周期でやってくるので一生に一度見えるかどうかですね。前回やってきたのは1986年3月、私は高校二年生でした。
読書の秋ということで、私のお気に入りのサイエンスフィクションを1冊紹介したいと思います。「カンター教授のジレンマ」(カール・ジュラシック著、中森道夫=訳、文藝春秋 1994年)です。この本は、私が修士課程の学生の時に、ワクワクしながら読んだ一冊です。富田は、こういうストリーが好みなのか、と思っていただいても構いません。
私のお気に入り“My favorite things”と言えば、ミュージカル「サウンドオブミュージック」の1曲で、JRの「そうだ、京都行こう」のCMソングとして、またジャズのスタンダードとしても有名な曲である。私は子供の頃から、ジャズやファンク、フュージョン、ラテンと言った(マニアックな?)音楽が大好きで、学部学生の頃は授業も二の次に、大学のバンドサークルでキーボードを弾くことに明け暮れていた。大学院に進学後は、多くの音楽仲間が就職し、東京を離れたり忙しくなったりして行く中、大学の外のいくつかのバンドに加入し、ライブを中心に音楽活動を続けていた。時には指導教員のU先生の目を盗み、研究室を休んで大阪や名古屋などまでライブを演りに出かけたり、数日がかりでCDのレコーディングを行ったりすることもあったが、今から考えればよく愛想を尽かされなかったものである(U先生の懐の深さに感謝)。
超ウルトラスーパーデラックススペシャル時間のかかった仕事がようやく世に出ました。現iPS研究所石田くんの7年越しの力作です。
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/gtc.12280/full
mRNAのUTRにはレトロトランスポゾンSINE B1が随所に挿入されていますが、マウスの核内には4.5SHというSINE B1とよく似たncRNAが超大量に存在していて、SINE B1が逆位に挿入されたmRNAと相互作用して遺伝子発現を抑制している、という発見です。
自分は、究極に困らない限りものを替えない性格である。決して面倒なわけではなく、新しいものに執着がないだけである。そんなこんなで、大概のものは壊れるまで使い続ける。携帯電話は、アメリカから帰国した8年前に購入したものをいまだに使っている。折りたたみ式で、もはや液晶画面は3回に1回くらいの確率でしかつかないが、それなら3回開ければよいだけのことである。服も鞄もすり切れるまで替えないので、大概は家族から強制的に捨てられてしまい、渋々新しいものを買いに行くといった具合だ。今使っている仕事用のパソコンも、同じくアメリカから帰国した8年前に購入したMacBook Proである。当然ながら、OS Xで作動する。ご存じの方も多いかと思うが、2001年にOS 9からバージョンアップした際に、互換性がなくなってしまった。このため、OS 9でしか作動しないソフトのために、一時期のマックパソコンにはOS XとOS 9の両方が組み込まれていた。
東京大学 塩見研究室M2の大西遼と申します。私は現在、piRNAによる核内トランスポゾン転写抑制機構の解明にむけて日々研究を進めています。この度、当領域の短期フェローシップ制度を活用させていただき、アメリカ、ウィスコンシン州のマディソンにおいて開催されたRNA2015に参加させていただきました。大分時間が離れてしまいましたが、遅ればせながらご報告させていただきたいと思います。
私のお気に入り、というのは非常に難しい題材です。なぜなら僕は、お気に入りといえるものを全然思いつかないからです(性格が曲がっている)。いっぽうで、気に入らないものであれば枚挙にいとまがありません。そこで、いっそ、と、「気に入らない」という名前のポストを書いたのですが、これがどうも感じが悪い。あんまり感じが悪いのもどうかな、と思って、ウンウンと「気に入らない」リストを眺めていると、そうだ、好きやヤツがいるわ、ということに気がつきました。それは、こどもたちと一緒に見ているアンパンマンに出てくるバイキンマンです。ちなみにそれを思い出すきっかけになった「気に入らない」は下記2点でした。
金沢大学学際科学実験センター・博士研究員の目黒です。今回,本領域のサポートにより,Gordon Research Conference on Epigeneticsに参加してきました。このカンファレンスは2年おきに開催されており,今年は8月2日〜8月7日,Massachusetts州のWalthamにあるBentley University で行われました。ボストン・ローガン国際空港近くのホテルから送迎バスに乗り込み現地へと向かいます。ちょうど試合中だったフェンウェイ・パークがフリーウェイから見え,「ボストンに来たのね」と実感していると,バスは閑静な住宅街を抜け,丘を上り,どんどん上に登っていきます。着いたBentley Universityは自然豊かな山の中にキャンパスが広がっていました(車がないと脱出不可能。気分転換に飲みに行くか〜と気楽に出かけることも出来ない環境です。こんなところで勉強してたらもう少し賢くなってたのか?)。宿泊はキャンパス内の学生寮ですが,わりと綺麗で快適でした。