• 東京大学 新領域創成科学研究科
  • 教授

研究概要

私達は、RNAが合成され、最終的に機能をもったRNAへと成熟化される一連のRNAプロセシング過程に注目して研究を行っています。近年、RNAプロセシングの異常に起因する多種多様な疾患がヒトでは報告されてきています。私達はRNAプロセシングに関わる蛋白質、蛋白質複合体装置の機能、構造、制御の詳細な分子機構を生化学、分子細胞生物学、構造生物学的手法を用いて多角的に明らかにし、将来の創薬、診断の技術要素を提示することを目指します。

領域における役割

本研究計画では代表者の廣瀬さんに協力して、細胞内構造構築能を有するアキテクチュラルRNA(arcRNA)の発現や機能を担う作動エレメント(RNA配列・構造)とそれに相互作用する蛋白質との複合体のX線結晶構造解析を行い、arcRNA機能発現を支える構造基盤を提示することを目指します。

ひと言

ポスドク募集中:低分子ノンコーディングRNAやmRNAの代謝を司る蛋白質複合体による遺伝子発現制御に関する細胞(分子)生物学的、生化学的手法を用いた研究、あるいは構造生物学的手法を用いた研究に従事していただきます。特にX線結晶構造解析に実績のある方が望ましいですが、必須ではありません。

略歴

1993年東京大学工学部卒、 98年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了、 東京大学大学院農学系研究科、IBPM du CNRS(仏、ストラスブール)、Yale大学(米、 ニューヘブン)、 ワシントン大学(米、 シアトル)にて博士研究員、 東京大学新領域創成科学研究科にて博士研究員、助手を経て、 2005年産業技術総合研究所生物機能工学研究部門生物機能工学研究部門、 機能性核酸研究グループ長、2010年よりバイオメディカル研究部門RNAプロセシング研究グループ長、現在に至る。また2007〜2011年、JSTさきがけ研究員兼任、2011年より東京大学大学院新領域創成科学科メディカルゲノム専攻連携教授兼任。

研究室ホームページ

http://www.tomita-lab.net