【公募研究10】ミジンコの性決定を制御する長鎖ノンコーディングRNAの機能解析

私達は、環境依存的に性が決定されるミジンコにおいて、オスの性決定遺伝子 dsx1 のプロモーター領域から dsx1 と同様にオス特異的に発現し dsx1 を活性化する lncRNA、DAPALR (dsx1 alpha promoter associated long RNA) を発見しました。 DAPALR を RNAi によりノックダウンすると dsx1 mRNA レベルが減少することでメス化が生じ、一方でメスで高発現させるとオス化が生じることから、DAPALR は dsx1 の転写活性化能を有していると考えられます。しかしながら、そのメカニズムは未だ不明です。そこで本研究では、 dsx1 の発現を正に制御する作動エレメントと作動装置を明らかにし、DAPALR による dsx1 の転写活性化メカニズムを解明します。本研究を通して、プロモーター領域から転写される lncRNA の新規の作用メカニズムの解明、性決定を制御する ncRNA タクソンの創造に繋がることを期待しています。

加藤 泰彦 (KATO, Yasuhiko)
  • 大阪大学
  • 大学院工学研究科
  • 助教

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