2014年09月25日(木)

SIM画像取得のコツ

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まあ、奇麗に取れた画像の設定をreuseで呼び出すのが一番早いわけなんですが、、、
ZeissショールームのオペレーターのWさんにいろいろ試してもらいましたが、いろいろ奥が深いみたいです。


averageを上げると元画像のノイズは消えるが、SIMで再構築すると変わらない。
  • むしろ褪色効果によるartifactのほうが気になるので基本的にはaverage=1で良いだろう。
  • 同様の理由で、CCDカメラのgainは0ではなく、10程度でとった方が良いと思われる。
rotationを3から5に増やすと解像度が若干上がるがほとんど差はない。
  • 褪色効果を気にするのであればrotation=3でとるのが良い。
  • めちゃめちゃ強いシグナルの時だけrotation=5を試す、というのが実践的か。
CCDカメラのgainは20程度までであればほとんどノイズは増えない。
  • gain=0にするメリットはあまりなさそう。
この解像度になると、波長によってフォーカス面は必ずしも一致しない。
  • 一枚取りの多重染色は基本的に異なるフォーカス面の画像をとっていると考えた方が良さそう。
  • Zスタックを11枚ぐらいとれば安心18枚ぐらいは欲しい。褪色が問題になる時は減らす。
  • フォーカス面からずれた画像はモアレのノイズだらけなので使えない。真ん中の2−3枚だけ使う。が出る可能性を考慮。Diffuseなシグナルだと解釈が難しい。カチットした構造体の場合、モアレノイズはそんなに問題にならない気がする。

以上の点を考慮すると、強いシグナルであれば、
speed=50~100ms
gain=10~15
rotation=3
laser=3-5%
Z stack=18
の条件でとるのが標準か。

alignmentは非常に重要。

  • その日の最初にその都度やってもたいした手間ではない。
  • fitにチェックを入れて実行。set defaultボタンを押せばいちいち呼び出さなくてよい。
  • 違う色の二次抗体を混ぜて染めたものを用意して、最初にキャリブレーションをすれば安心。
  • TetraSpeckなどを200倍ぐらいに希釈してマウント剤に混ぜてしまうのも手。SIMでは超拡大するので、見たいシグナルと蛍光ビーズが重なる事は無い。
  • TetraSpeckは高価なわりにちょっとしか使わないので、領域内の方にはマウント剤を含めおわけします。
画像はなるべく小さくとった方が良い。
  • 細胞全体をとるなら通常のCSLMの方が適している。
  • 核内構造体なら128x128で十分。
最終修正日 2015年03月28日(土)
中川 真一

北海道大学 薬学研究院 教授
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